動画で全体をつかんでから、下のチェックリストを管理会社への指示に使ってください。
修繕計画と被災チェック
やることは二つ。台風の被害を確認して保険を申請すること、そして来期に直すものを決めておくこと。管理会社の多くは、こうした仕事を定型業務として持っていません。待っていても動かないので、大家さんから声をかけてください。所要時間の目安は、被災チェックの指示と確認が15分、修繕計画の棚卸しが30分ほどです。
1台風後の被災チェックと保険申請
9月はまだ台風シーズンのまっただ中。動き方は二段構えです。目立った被害が出たら、その場で即動く。入居者から不具合の報告が上がってこないなら、10月後半に軽微な被害をまとめて拾い、まとめて申請します。7〜8月に撮った「壊れる前」の写真が、ここで効いてきます。
「台風のあとの建物の状態を確認したいので、外まわりを一周して写真を送ってください。屋根、雨どい、外壁、フェンス、カーポートをお願いします。7〜8月に撮った写真と同じ場所、同じ角度で撮ってもらえると助かります」
これだけで管理会社は動きます。近くの物件なら、ご自身で一周するのがいちばん確実です。撮っていなかった場合は、今からでも「現状」を一周分残しておきましょう。
ここで一つ、知っておいてほしい本音があります。保険金の請求手続きは、代理店にとって収益にならず、本業でもありません。だから動きが鈍いことがあります。「お願いします」ではなく「事故報告を出してください」と、はっきり指示してください。
それでも動かない、信用できないという場合は、保険会社のホームページにある事故受付窓口へ直接連絡・相談できます。ただし、関係のできている代理店を飛び越えると、その後の付き合いが悪くなります。まずは代理店に声をかけ、直接連絡は最後の手段に。
2来期の大規模修繕・設備投資の計画策定
修繕は「壊れてから直す」と、一番高くつく時期に、一番選べない状態で決めることになります。管理会社は長期の修繕計画まで持っていないのが普通です。秋のうちに大家さんが来期の候補を並べておくと、見積も資金も余裕をもって動かせます。
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管理会社に、修繕の履歴を出してもらう「この物件で、いつ、何を直したか一覧にして」と頼みます。出てこなければ、これまでの工事の請求書や報告書をこちらで集めるだけでも十分です。
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築年数と、主要設備の交換目安を照らし合わせる給湯器は10〜15年、エアコンは10〜13年、外壁塗装は10〜15年、屋上・ベランダ防水は10〜12年が一つの目安。目安を過ぎているものに印をつけてください。
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「来期にやる」と「先送りする」に分ける雨漏り・給湯・防水など「止まると入居者に迷惑がかかるもの」は来期。見た目の更新は、退去や空室のタイミングに合わせてでも構いません。
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概算費用を仮置きし、お金の出どころを確認する手元資金で足りるか、借入が要るか、自治体の補助金(省エネ設備・耐震など)が使えるか。ざっくりでよいので、来期の資金繰りに一行入れておきます。
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見積は年内に取り始める年度末の1〜3月は工事業者が混みます。管理会社に1社、ご自身で1〜2社。今から声をかけておくと、来期の着工を自分のペースで決められます。
更新前の退去防止策
来春の更新は、半年前の今から仕込むと効きます。入居者が「更新するかどうか」を考え始めるのは、通知が届く前です。
3更新6ヶ月前からの、退去防止の仕込み
退去が一件出ると、原状回復・空室期間・募集費用で家賃の数ヶ月分が消えます。いま住んでいる人に「もう一回更新しよう」と思ってもらう方が、新しい入居者を探すよりずっと安上がりです。
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管理会社に、来春の更新予定者の一覧を出してもらう「3〜4月に更新期限が来る部屋を一覧にして」と頼みます。管理会社は更新通知の直前まで見ていないことが多いので、こちらから半年前に聞くのがコツです。
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聞き取りは管理会社に頼み、質問はこちらで用意する「困っていることはありませんか」の一言を、点検や連絡のついでに添えてもらいます。任せきりにすると聞いてくれないので、聞いてほしいこと(設備・騒音・共用部など)を3つほど紙にして渡すと動きます。
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小さな不満は、更新前に直すよう指示する共用部の汚れ、古い照明、建てつけの悪いドア。数千円〜数万円で直るものが、更新の判断を左右します。管理会社は「言われていない」と動かないので、金額の上限を決めて「この範囲なら直してよい」と伝えておくと早いです。
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更新条件を相場と照らし、引き止めの一手を用意する周辺の募集家賃と比べて割高なら、更新料の減額や設備の追加など、こちらから出せるカードを先に決めておきます。
「誰に、どこまでやるか」は物件と入居者ごとに違います。手をかける相手の選び方や、引き止め条件の線引きは、下の相談で一緒に決めましょう。
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こういう時は、ご相談ください。
上の「自分でできること」を済ませたうえで、次に当てはまるものがあれば、それはあなた個別の判断が要る場面です。遠慮なく投げてください。
- →軽微な被害がいくつかある。免責金額を超えるか、まとめて申請できるか判断がつかない
- →管理会社(代理店)が事故報告に動いてくれない。飛び越えて保険会社に連絡してよいか迷う
- →保険会社から減額や不払いの回答が来て、どう返せばよいか分からない
- →来期の修繕の優先順位や、予算の配分を一緒に決めたい
- →大規模修繕の見積が妥当な金額か、第三者の目で見てほしい
- →退去しそうな入居者がいて、引き止めの条件をどこまで出すか迷っている
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